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ABOUT ME

 私のこれまでの研究は主に4つに分類することができます。第1に、体育の学習評価の研究です。これは、私の全ての研究の根幹をなしているともいえ、修士論文のテーマとして学習評価を研究して以降、一貫して私の主要な研究となり、他の研究への拡がりを支えてきました。第2に、社会構成主義的な立場からの体育の授業づくりです。私が中心となって編集をして出版した「子どもの視点からの授業づくり」「関係論的な授業づくり」「動きと感じを大切にした授業づくり」などの書籍はこの考え方に基づいたものです。このように、小中学校を中心とする現場の先生方と協働して社会構成主義的な体育の授業づくりを実証的に研究してきました。第3に、体育の教師教育に関する研究です。よりよい体育の授業づくりを行うためには高い専門性が必要であり、学び続ける反省的な実践が重要であることが主張されています。このような状況下にあって、日常の授業実践を通しながら成長していく教師を支えていく必要があるという問題意識と私の基幹研究となっている学習評価の研究が結びつき、体育の教師教育に関する研究に発展していきました。2005年以降、科学研究費補助金の助成を受けながら、発展的に研究を進めていきました。まず、授業分析法の開発からスタートし、それが教師の観察行動を通した成長、反省的実践を通した成長へとつながり、現在は学生もメンターも成長する異質協働の教育実習システムの開発に結び付いています。加えて、小学校教員をしていた20年以上前から、自作教材ソフトを開発するなど、体育でICTを利活用してきましたが、企業と協働してソフトウェア開発に取り組み、授業の中でのICTの利活用について研究に取り組んで来ました。2015年度からは、小学校から高等学校の教員、研究者を含めたおよそ30名から構成されるプロジェクトチームのリーダーとして研究に取り組み、2016年度末に、これからの体育学習で活用可能なアプリケーションソフトを完成させ、活用の手がかりとなるリーフレットを作成しました。このような4つの研究は今後も継続していきたいと思いますが、今後は、これらの研究に対してグローバルな視点からのアプローチを図っていきたいと思っています。

 私は、2008年にニューヨーク州立大学コートランド校で研究に取り組ませて頂いて以降、海外研究者との共同研究や国際比較研究なども多く行うようになりました。現在では、先に挙げたすべての研究領域において海外の研究者と協働して研究に取り組んでいます。教育は社会的背景や文化的背景に強く影響を受けることから、国際比較研究はあっても、協働した授業開発は少ない現状にありました。しかしながら、グローバル化した現代では、国境を越えてつながり合う地球市民が求められていると思っています。すなわち、ナショナル・カリキュラムやナショナル・ガイドラインを越えて、ワールド・カリキュラムやワールド・ガイドラインが必要となってくると考えています。そのようなことから、現在は米国の研究者と協働して、グローバル授業研究会の実践に取り組み始めました。これは、スカイプを活用して授業づくり、授業参観、研究協議、省察を海外の教員や研究者と共有し、よりよい体育を考えていく試みです。研究者と教員が時空を超えてかかわりあう場の創造とその検証を試みています。このように、これからの研究では、日本の教育へ還元できる知の生成だけではなく、世界中の国々の教育へ還元できるグローバルな知の生成をしていきたいと思います。そこで、国際連携ではなく、国際協働の研究を進めていきたいと考えています。

EDUCATION

RESEARCH INTERESTS

体育の学習評価研究

2003 - 2007

東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)  博士(教育学)

社会構成主義的な体育の授業づくり

 

体育教師教育に関する研究

 

体育におけるICTの利活用に関する研究

 

2001 - 2003

越教育大学大学院学校教育研究科

(修士課程) 修士(教育学)

1991 - 1995

埼玉大学教育学部(教育学専修)

教育学学士

Job Career
1995年 4月 埼玉県公立学校・教諭(2004年3月まで)
2004年 3月 埼玉大学教育学部・専任講師(2006年3月まで)
2006年 4月 埼玉大学教育学部・助教授(2007年3月まで)
2007年 4月 埼玉大学教育学部・准教授(2009年9月まで)
2009年10月 東京学芸大学教育学部・准教授(現在に至る)
2011年11月 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)併任(現在に至る)


*在外研究
  2008年4月~2008年 9月  米国・ニューヨーク州立大学コートランド校・客員研究員
  2017年9月~2017年10月 豪州・メルボルン大学・客員研究員 

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